今読むべきMaas関連本5選|2019年7月最新版|MaaS (モビリティ・アズ・ア・サービス) 関連本

最近、MaaS(マース)という言葉を良く目にする。

MaaS(マース)は、今人口知能以上に注目すべきキーワードで、私たちの生活インフラを大きく変える可能性がある重要な言葉だ。
MaaS(マース)は、”Mobility as a service(モビリティ・アズ・ア・サービス)”を省略した言葉で、直訳すると「サービスとしての移動」と示す。Maasを理解することで、100年に一度と言われている今後の移動に革命をもたらすモビリティ革命について抑えておくことが出来ると思う。
Maasを週末だけで理解するために、読んでおきたいMaas関連書籍を5冊に絞り込んで紹介するので、参考にして欲しい。(紹介は、おすすめ順)

各書籍で参考になった章を記載しておいたので、時間がない方はそこに絞りんでも読んでおくことをお薦めする。

CASE革命 2030年の自動車産業

CASE革命 2030年の自動車産業
2018/11/21 発売
中西 孝樹 (著)

MaaS(マース)を知る上で、CASEというキーワードも抑えておきたい。

CASEは、Connected(コネクテッド)、Autonomous(自動運転)、Shared&Services(シェアリング)、Electric(電動化)の頭文字をとった、2016年にメルセデス・ベンツが発表したキーワード。

この4つのキーワードは自動車に関するキーワードであるが、Maas(Mobility as a service)は、自動車以外にもいろいろな移動サービスが連携してゆく。

Maasを理解には、現状では自動車業界の動きを抑えておくと理解しやすい。

序章の自動車産業を襲う「CASE革命」を読んだ後に真っ先に読んでおきたいのが。3章のクルマの価値とモビリティ構造の変化だ。

また8章の「CASE革命」を支える「ものづくり革新」も抑えておきたい。

この2章を読んでから全体を読み始めると理解が深まると思う。

 

MaaS モビリティ革命の先にある全産業のゲームチェンジ

MaaS モビリティ革命の先にある全産業のゲームチェンジ
2018/11/22 発売
日高 洋祐 (著), 牧村 和彦 (著), 井上 岳一 (著), 井上 佳三 (著)

MaaS(マース)について、どんな仕組みなのか、今後日本でどのように広がりを持ち始めるのか全体像を把握するためには、一番手っ取り早く読める1冊だと思う。

1章モビリティ革命「Maas」の招待、2章なぜMaasのコンセプトは生まれたのか、3章日本におけるMaasのインパクトだけでも読んでおけば、Maasについての話にはついていける様になるだろう。

特に、8章産業別Maas攻略のアクションプランの章を見ておけば、具体的なMaas時代に求められるサービスがイメージできるのではないだろうか。

ただし、具体的な話は深堀りして書かれていないので、概要をつかみたい方向けである。
巻末のMaasカオスマップは、Maasについて知識を深めてゆく上で、注目すべきキーワードが把握できる点で評価したい。

モビリティ2.0 「スマホ化する自動車」の未来を読み解く

モビリティ2.0 「スマホ化する自動車」の未来を読み解く
2018/9/22 発売
深尾 三四郎 (著)

自動車業界の未来を感覚的に理解するためには、第2章モビリティ社会の主役、ミレニアル世代が分かりやすい。

シームレスなデジタルエクスペリエンスを求めるミレニアル世代がどのような体験に負担に感じるかを知ることでMaasの必要性を理解することができるだろう。

また、今後の日本の自動車産業が向かうべき方向性をイメージするために、第5章 中国 自動車「大」国から「強」国へと第6章 大国インドと小国スイスは参考になる。クルマがコネクテッド(つながる)することで、そのデータが生み出す可能性を感じるはずだ。日本では身近に感じにくい部分なので、参考になる。

モビリティと人の未来: 自動運転は人を幸せにするか

モビリティと人の未来: 自動運転は人を幸せにするか
2019/2/9
「モビリティと人の未来」編集部 (編集)

この本は、いろいろな領域の専門家が「モビリティの未来」 や「自動運転」をテーマに論じており、興味あるタイトルを拾って読んでおくことで、Maasへの理解が深まるはずだ。

個人的には、第1部 自動運転の論点にあるゲームAI開発者 三宅陽一郎氏の考察「ゲームAIからみた自動運転」が参考になった。

また、本当に必要な高齢ドライバー対策について書かれた筑波大学医学医療系教授 市川雅雄(いちかわまさお)氏の考察「本当に必要な高齢ドライバー対策は何か」も読んでおきたい。

2022年の次世代自動車産業 異業種戦争の攻防と日本の活路

2022年の次世代自動車産業 異業種戦争の攻防と日本の活路
2018/5/18
田中 道昭 (著)

情報が少し古い部分もあるが、自動車産業で何が起こっているのか、どうして100年に一度の変革期と言われるかが斜め読みするだけでも理解できるはずだ。

トヨタ自動車の豊田章男氏がなぜ「自動車産業は100年に1度の大変革期を迎えている。将来のモビリティー社会を築きたい」と強調するのか、ソフトバンクグループの孫正義氏と手を組むことを選択したのかも、自動車業界や各国の動向を見るとわかると思う。

最終章 日本と日本企業の活路「ポスト東京オリンピック2020」の日本のグランドデザインを見ておくと東京オリンピックが終わった後、Maasが注目される可能性を感じるはずだ。

 

(番外)MaaS入門: まちづくりのためのスマートモビリティ戦略

(番外)
MaaS入門: まちづくりのためのスマートモビリティ戦略
森口 将之 (著)
2019/7/25発売予定

『都市と地方を持続可能にする強力な政策ツールとしてのMaaSの活かし方を徹底解説』する一冊として注目している。

発売予定は、2019年7月25日とのことなので、自動車産業以外で、Maasに注目している方は予約をして、真っ先に読むことをお薦めしたい一冊である。

MaaSを生んだフィンランドという国に注目している点も興味深く、MaaSアプリのパイオニア「Whim」についてもページを割いている点が興味深い。